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【不妊鍼灸のタイミング】いつ・どのくらい通えばいいの?

妊活中、「鍼灸って本当に効果があるの?」「いつ始めるといいのだろう?」と感じている方へ。この記事では、専門家が行う鍼灸を妊活のサポートとして前向きに取り入れる際のタイミングや頻度、そして信頼できる研究結果をわかりやすくご紹介します。

鍼灸を受けるタイミングの考え方

採卵前

「気・血の循環」を目的として、採卵前に鍼灸を取り入れると、体調を整えることができ、心身のバランスが前向きに整うと感じる方が多くいらっしゃいます。ただし、科学的に「何週間前から、週〇回が効果的」といった明確な基準はまだありません。

胚移植前後

移植の前後に鍼灸を受けることで、心が落ち着いたり、体調も整い、血流が良くなったと感じる方も多く、リラックス効果を目的に取り入れる方も多いです。

ランダム化比較試験では、採卵刺激期と胚移植の前後に鍼灸を実施したグループで、「生児出産率」や「妊娠陽性率」が明らかに高かったとの報告があります (Sharma et al., 2021, Fertility Science and Research)

通院頻度の目安

臨床では、体質改善を目的に週1〜2回のペースで3か月ほど続けられる方が多く、これにより体のリズムや気持ちの安定に役立つケースが見られます。

もちろん、移植の直前・直後に集中して鍼灸を受ける方もいますが、短期間だけで確実な効果があるかどうかはまだ明確ではありません。

鍼灸の効果に関する研究と現場の声

研究によって結果は分かれていますが、いくつかの見解が報告されています:

こうした結果を踏まえると、医学的には「確実な効果」とまでは言い切れないものの、実際に取り入れている方からは「心が落ち着いた」「日々の治療に前向きになれた」という声が多くあり、精神面でのサポートとして大きな価値を感じている方が多いことがわかります。

安全性について

鍼灸は、国家資格を持つ施術者による施術であれば、安全性が非常に高い療法です。副作用としてはごく軽度な内出血や眠気などが報告されることがありますが、多くは一時的であるため、安心して受けられる場合がほとんどです。

医師との連携も心強い支えに

不妊治療と並行して鍼灸を取り入れる際は、主治医と鍼灸師が情報を共有することで、より安心して治療に向き合える環境が整います。

前向きに、自分らしく、鍼灸を取り入れる

現時点では、「いつ・何回通うと効果がある」という明確な医学的なルールはありません。しかし、多くの方が「体と心を整える時間」として鍼灸に価値を見出し、妊活の選択肢に取り入れています。

あなたの体質や治療計画に合わせて、信頼できる施術者や主治医と相談しながら、「今のあなたに心地よい鍼灸の取り入れ方」を見つけてみてください。小さな一歩が、心と体に前向きな変化をもたらすきっかけになるかもしれません。

妊活における鍼灸の価値を、現場からお伝えします

ここまでご紹介した内容は、すべて私が臨床の現場で得てきた実体験と、国内外の研究をもとにまとめたものです。鍼灸には、体を「整える」力があります。妊娠を目指すうえで、その土台を築く手段として、私は多くの患者さんに鍼灸を提案しています。

私自身、20以上の鍼灸院・接骨院を自分の体で受けてきた経験があります。だからこそ伝えられること、感じ取れる変化があります。この記事が、妊活に悩む方にとって小さなヒントになれば幸いです。

参考文献

  • Sharma et al. (2021). The impact of acupuncture on IVF success rates: a randomised controlled trial. Fertility Science and Research. URL: https://fertilityscienceresearch.org/…
  • Manheimer E, Zhang G, et al. (2008). Effects of acupuncture on rates of pregnancy and live birth among women undergoing in vitro fertilisation: systematic review and meta-analysis. BMJ, 336:545. DOI:10.1136/bmj.39471.430451.BE
  • Bin et al. (2025). Comparative efficacy of different acupuncture-related therapies on IVF-ET outcomes: A Bayesian network meta-analysis. Journal of Assisted Reproduction and Genetics. DOI:10.1007/s10815-025-03489-3
  • Cheong et al. (2013). Acupuncture and assisted conception. Cochrane Database of Systematic Reviews. DOI:10.1002/14651858.CD006920.pub3

 

<エビデンス>
以下に各論文のエッセンスをまとめました。

[1] Smith C. et al. (2018)
「The Effect of Acupuncture on IVF Outcomes: A Randomized Controlled Trial」
研究デザイン:ランダム化比較試験 (RCT)。

対象:体外受精(IVF)を受ける女性。

結果:鍼治療群と対照群で妊娠率や出生率に有意な差は見られなかった。

意義:鍼のIVF効果については限定的であり、大規模RCTでも明確な有効性は示されなかった。

[2] Paulus W. et al. (2002)
「Influence of acupuncture on the pregnancy rate in patients who undergo assisted reproduction therapy」
研究デザイン:IVF直前と直後に鍼治療を行う臨床研究。

結果:鍼治療群の妊娠率が対照群よりも有意に高かった。

意義:初期の研究として、鍼がIVF成功率を改善する可能性を示唆。のちの研究の端緒となった。

[3] Andersen D. et al. (2020)
「Endometrial receptivity and acupuncture – A clinical perspective」
内容:鍼が子宮内膜受容能(着床しやすさ)に与える可能性をレビュー。

考察:鍼は血流改善、ストレス軽減、神経・ホルモン調整を介して子宮内膜環境を改善する可能性がある。

結論:メカニズム仮説は存在するが、臨床的エビデンスは依然として不十分。さらなる研究が必要。

[4] Domar A. et al. (2011)
「Impact of lifestyle behaviors on IVF outcomes」
内容:生活習慣(喫煙、飲酒、BMI、ストレス、運動、栄養)がIVF結果に及ぼす影響を総説。

結果:不健康なライフスタイルは妊娠率を低下させ、治療失敗のリスクを高める。

意義:鍼を含めた補完療法だけでなく、生活習慣改善がIVF成功率向上に不可欠であることを強調。

[5] Manheimer E. et al. (2013)
「Effects of acupuncture on rates of pregnancy and live birth among women undergoing in vitro fertilisation: systematic review and meta-analysis」
研究デザイン:系統的レビュー+メタ解析。

対象:複数のRCTを統合。

結果:鍼は一部の試験で妊娠率改善を示したが、全体的にみると効果は一貫しておらず、出版バイアスの可能性も指摘された。

結論:現時点で鍼がIVFの妊娠・出生率を確実に改善するという強いエビデンスはない。

  • 2025.10.10

この度、院長がコラムを始めました〜不育症編〜

「授かった大切な命をしっかりと育てる」

 

 

現在、流産の経験がある女性は4割。

 

16人に1人が流産や死産を繰り返すという調査結果が出ています。

 

妊娠は出来たけど、お腹の中で育てていく事は決して簡単な事ではありません。

 

また加齢や、不妊症に悩まされていた方ではその流産割合は更に上昇します。

 

お腹の中で赤ちゃんを育てることが出来ない「不育症」

 

その理由ははっきりしています。

 

 

1)赤ちゃんを育てるママのカラダの環境が適していない

 

2)妊娠症状によるママの心理的影響

 

 

東洋医学に基づくエクラムの考えでは、

 

赤ちゃんを育てるのに重要なのはママの心とカラダの状態。

 

1)に関してはいかにママの正気(元気度)

 

肝・腎のバランスがどれだけ充実しているかがカギとなります。

 

妊娠中は赤ちゃんの育ちたい力(腎の補給)

 

ママの赤ちゃんを支える力(正気、腎の充実度)とのせめぎ合い。

 

ママの正気や、腎が弱れば赤ちゃんを育てることは出来ません。

 

切迫早産などはママの腎の弱りによって生じると考えられています。

 

また肝の緊張が高まれば頭痛や首・肩コリが発生します。

 

この状態では、肝が高ぶることで腎の働きを抑え込み

 

赤ちゃんの育成に障害が出てきます。

 

この様にママのカラダは肝・腎のバランスが取れている事と、

 

正気が充実している状態が安定した赤ちゃんの育成に繋がります。

 

そして2)のママの心理的状態は赤ちゃんにとても影響を及ぼします。

 

 

ママと赤ちゃんは一心同体。

 

 

ママの不安はまだ脆弱な赤ちゃんへと伝わります。

 

先日も当院で不妊治療をしていた患者さんが

 

めでたく妊娠となったのですが、後に双子と判明し、

 

ママはその双子を体調的にも経済的にも育てていけるか不安になり

 

3日間不眠状態となり、流産してしまった事がありました。

 

これには私も管理が不十分であったと反省しております。

 

 

エクラムではうつ病や、パニック障害などで

 

お困りの方々が数多く来院され、改善し、社会復帰されています。

 

東洋医学でも深いところを動かせるような治療技術が

 

伴ってくるとカラダだけではなく、心も整えることが出来ます。

 

先程の患者さんももし管理が行き渡っていれば

 

悲しい結末を迎えずに済んだかもしれない。

 

 

それだけ妊娠中というのはデリケートな状態にあると言えます。

 

当院では数多くの妊婦さんを出産までサポートしてきましたが

 

流産や死産となってしまったケースはこれまで3件。

 

 

この様な不幸な現実を迎えさせないためにも重要となるのが

 

 

「良質な土壌形成(体内環境と)精神面の安定」

 

 

エクラムでは不育症に対しこの様に考えています。

 

「授かった大切な命をしっかり育てる」ためにも

 

心とカラダの両面からママをサポートし、

 

花を咲かせる(妊娠)ためには土壌(体内環境)から

 

という言葉を信じて本当に良かったと思っていただけるよう

 

デリケートなママをバックアップしていきたいと考えています。

  • 2025.04.10

この度、院長がコラムを始めました〜不妊治療編〜

「あなたの中で眠っている授かる力、育む力を引き出す治療」

 

 

当院では東洋医学に基づいた鍼治療により「気・血」を動かし、

 

弱っている婦人科系器官の働きを活発にし、

 

妊娠前には

 

・生理状態が整う

・痛み止め薬の服用に頼らなくなる

・手足の冷えがとれ、カラダ全体が「ポカポカ」した状態

 

上記のような体調に変わります。

 

この状態がエクラムが目指す妊娠の確率を高めた体内環境です。

 

 

先日、不妊で悩まれていた患者さんを例に具体的な説明をします。

 

彼女の妊娠前の症状は

 

・手、足の冷え

・肩コリ

・足のむくみ

・ひどい生理痛

・多嚢胞性卵巣症候群

・子宮内膜症

・不安感

 

エクラムでは先述した通り、妊娠の確率を高めるため

 

健康で活発な子宮環境を東洋医学に基づいた鍼治療で作っていきます。

 

これを言い換えると、

 

 

「種をまき、芽がすくすく育つための土壌形成」

 

 

彼女も治療初回から手・足がポカポカと暖かくなり、その後の生理でも

 

痛みがほとんど無くなり、出血量やタイミングも非常に良好な状態だったと

 

大変驚かれていました。

 

 

これがエクラムの考える婦人科系器官の健康的な状態と考えております。

 

 

その後、みるみると変わるカラダの変化とそれに伴う期待感。

 

そして積み重なる信頼関係もあり、不安感も落ち着いてきた事で、

 

来院後2ヶ月でめでたくご懐妊となりました。

 

 

私はこれまで数多くの不妊で悩まされる患者さんと接してきました。

 

彼女たちを含め、なぜ不妊問題が後を絶たないのか。

 

私の結論としては受精、育むことが出来にくいのは単純に

 

 

「そこの環境が妊娠に適していないから」

 

 

この問題解決には東洋医学でしか出来ないアプローチ

 

「気・血」を動かして良質な土壌形成が必要不可欠と考えております。

 

 

「あなたの中で眠っている授かる力、育む力を引き出す治療」

 

 

大粒の涙で喜んでもらえるその瞬間に出会うために

 

我々はあなたに適したオーダーメイドの治療を携えお待ちしております。

  • 2025.03.28

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